帝国:(以下帝):本日はありがとうございます。
水下:(以下水):いえいえ。
帝:和宮で切ってからその後、こまめに髪を切りに行かれてるんですか?
水:行ってないですよ。(和宮の)前に切っただけです。
帝:髪を短くするときは演出家に断るものなんですか?
水:断りますよ。
帝:それは偶然劇場で会ったからではなくて、「必ず」ですか?
水:必ず、必ず。短くするときは、ちゃんと断りを入れて了解を取ります。
だから花組芝居の公演のときは勿論加納に断るし、事務所にも断りを入れて了解をもらってから切ります。
次の仕事の兼ね合いもあるので、調整が必要なこともありますからね。大きく見た目が変わるときは必ず
了解をもらっておかないとNGです。
帝:そうなんですか?
水:だって今の姿を見て、他の仕事が来るかも知れないんですから。
帝:大変ですね。
水:ま、(見た目が)商売道具ですからね。(髪を)赤くしたいときとかもね。
帝:染めるときも必要なんですか?
水:まあ、染めるのは簡単ですけどね。
帝:大変なんですねえ。
水:だから原川は「ひげ剃っていい?」って聞いたりしてますよ。
帝:そうなんですか。大変ですね。(こればっかり)
水:大きくですよ、大きく変えるときはね。髪形は印象が変わりますからね。いざ、仕事って時に
(イメージと)髪型が変わっていて、あれ?ってなったら周りに迷惑掛けちゃいますから。
帝:なるほど。
帝:さて、「カンパニーになる」ってどういうことでしょうか?
水:どういうこととは?
帝:八代さんのブログかな?和宮の初日前くらいに「いいカンパニーになって来た」って記載があったんですけど。
水:だから、良い集合体になったってことですよ。
帝:だったら最初から劇団でやればいいじゃないですか。努力して集合体にならなくてもいいんじゃないですか?
水:劇団はいつも同じ人じゃないですか。
帝:同じでいいじゃないですか。わざわざあっちこっち苦労して人を集めなくてもいいのでは?
水:そりゃ愉しいからですよ。
帝:愉しい?
水:でしょ?歌舞伎でこの芝居をこの役者とこの役者で観たいなって思うことがあるでしょう?
同じことをプロデューサーや演出家が、この作品はこの人とこの人とこの人でやりたいなーって思うことがあるわけですよ。
で、そのカンパニー公演が回数をこなしていけば、(出演者に)レギュラーも出来てくるでしょうから、緩やかな劇団みたいな
形にはなるんじゃないかな?
劇団っていうのは、俳優の成長も考えていかないといけないし。もちろん劇団で出来ることと、カンパニーで出来ること
というのは違うんですよ。やっぱり劇団っていうのはそこで培ってる集団の共通言語みたいなのがあるわけですよ。
クラブチームで試合をするか、代表チームで試合をするかの違いかな。
どっちが良いかっていうのは、一概に言えないですね。ブロードウェイも、カンパニー公演だけど、ロングランしていくとひとつの
劇団みたくなるじゃない?ちょっと日本におけるカンパニーっていうのとは違う気がするけどね。
帝:会社のプロジェクトチームみたいなものですか?
水:そうそう。
帝:仕事のために集まって、終わったら解散。と?
水:そうそう。カンパニーっていろんな世界の人と出会えるっていう「出会いの楽しさ」はあるよね。畑の違う人がたくさん集まって来るわけだから。
帝:プロデューサーの人は、たくさん芝居を観て、役者を知らないといけないんですね。
水:そうですねえ。